面白かったのは終盤だけでした。
個人的評価:★★★★★★★☆☆☆☆ 60点
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2016年12月16日公開/133分/アメリカ/映倫:G
原題:ROGUE ONE A STAR WARS STORY
監督:ギャレス・エドワーズ
出演:フェリシティ・ジョーンズ、ディエゴ・ルナ、ベン・メンデルソーン、ドニー・イェン、マッツ・ミケルセン、アラン・テュディック、チアン・ウェン、リズ・アーメッド、フォレスト・ウィテカー、ジェームズ・アール・ジョーンズ

単体の作品として観ると、正直あまり楽しめないような気がします。あくまでもファンに向けて作られた映画という印象です。なので、最低でもEP4の『新たなる希望』は観てないとキツいかなと思います。なんだか当然のことを書いてるような気がしますが…。

とりあえず初日に観てきました。映画館が開く前から長蛇の行列ができていて、スターウォーズの人気っぷりを改めて実感できた気がします。旧三部作はかなり好きですが、オールタイムベストには入らない感じなので熱心なファンとは言えないと思います…。素人の感想文です。ネタバレしてます。あんまり褒めてません。ごめんなさい。

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<あらすじ>
帝国軍の誇る究極兵器デス・スターによって、銀河は混乱と恐怖にさらされていた。窃盗、暴行、書類偽造などの悪事を重ねてきたジン(フェリシティ・ジョーンズ)は反乱軍に加わり、あるミッションを下される。それはデス・スターの設計図を奪うという、困難かつ無謀なものであった。彼女を筆頭に、キャシアン(ディエゴ・ルナ)、チアルート(ドニー・イェン)、ベイズ(チアン・ウェン)、ボーティー(リズ・アーメッド)といったメンバーで極秘部隊ローグ・ワンが結成され、ミッションが始動するが……。
(以上シネマトゥデイより)

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1977年に公開された映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の冒頭で語られた一文を映像化した作品です。「デス・スターの設計図を帝国軍から盗み出すために大勢の犠牲が出ました…」ということで「いったいどんな壮絶な犠牲が!?」と、公開前から楽しみにしていたのですが…。

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どちらかというと不満な部分のほうが多かったです。オチは最高だったんですが、そこに行き着くまでの過程がつまらなすぎました。まずイライラしたのが「帝国軍が持つデス・スターの設計図を反乱軍のはぐれ者たちが奪いに行く」というミッション、これに辿り着くまでがあまりにも長すぎることです。前半100分くらい(!)はまったくテンションが上がらず、重要な任務開始までの話が退屈すぎました…。盛り上がったのはラストだけという印象です…。途中までは予定調和な意味づけ作業のようなかったるさが強くて、好きなシーンもあるにはあったしアガるシーンではアガったのですが、全体としては単純に「つまんない映画だなあ」と…。

盗んだ設計図の情報が入ったディスクをバトンリレーのように渡していって、最後の最後でレイア姫がそれを受け取って終わり…なんですが、ここが一番の盛り上がりどころってのはどうかと思いましたよ。そりゃ感動するし鳥肌もんだけど、肝心の「帝国軍から設計図を奪い出すシーン」がイマイチ面白くないというのがとても残念です。ラストが良ければあとはどうでもいい!というような気分にもなれないし、誰もが思い描いていたラストだとも思うので予想外な驚きなどはありませんでした。前情報として”『新たなる希望』の10分前までを描く”ということは知っていたので「どうなるの?どうなるの?」というようなハラハラする感覚もありませんでした。”設計図を盗み出す”という重要なシークエンスを見ずにオチだけ見ても感動していた気がします(それは、まあいいんですが…)。

すでに結末がどうなるのかは知っているし予想通りではあるんですが、それでも震えちゃうのはやっぱり『新たなる希望』が偉大すぎるからで、そのため、「そりゃ感動するでしょ!」っていう想いも強くて、そこをラストに持ってくるってのは…いや、しょうがないと思うんですが、やっぱりなんかズルい作りだなあと思いますよ。めちゃくちゃ感動はしちゃうんですけど(笑)。でも、なんとなくEP4の魅力に頼りすぎてる感じがするし、楽しめたのは全部EP4ありき!とも思えるので、どうなんでしょう…。結末を知っているからこそ楽しめるのは当然ですが、なんだかモヤモヤします…。

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ちゃんとゴリラっぽかった。(CG)

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最も不満な点は、キャラクターに魅力が無さすぎるところでした。ローグ・ワンのメンバーは一人また一人と死んでいくんですが、正直もう誰が死んだってホントどうでもよかったです。キャラクターへの愛情がほとんど湧きませんでした。それぞれの個性が分かりづらかったし描き足りなかったと思います…。死にゆく者たちの話なんだから人物描写も重要な部分だと思うし、ここはかなりダメだったような気がします。キャラクターが登場してすぐに好きになれた『フォースの覚醒』とは大違い。とくに主人公ジンとキャシアンが魅力的とは思えない…。脇のキャラのほうがまだ目立ってましたよ。

終盤は画的に盛り上がるシーンが続くのに、仲間の死にまったく感動できないのが残念でした。「ここは感動して泣くべき場面なんだろうなあ…」ってのは理解できるんですが、全然グッとこず。正直、名前が覚えられないまま死んでいったメンバーなんかもいたりして(これは自分が悪いのかも)、死に方なんかもそれぞれつまらなかったですし、感動的にキスして死ぬにしてもあの演出はどうかと思いましたよ!(映像は美しいけども)

全体的に雰囲気が暗すぎたと思います。画面全体が終始暗めだし、登場人物たちも覇気がなく暗い集団に思えました。ミリタリー色が強すぎるのも、あまりノレませんでした(そういうのが好きな人には嬉しいのかもしれませんが)。キモい触手のクリーチャーが登場するシーンなんかは面白かったし、個人的にはファンタジーの要素をもう少し多めに取り入れてほしかったです。

チームものとしては最悪でした。皆それぞれバラバラに決断し死んでいってしまうし、主人公の成長も自己中心的なものに感じられました。一致団結感も感じなかったし、ローグ・ワンのメンバーが死んだ後の名も無き兵士たちのバトンリレーのほうが結束力を感じたくらいです…。

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ほとんど愛着を感じなかったキャラクターの中でも一番最悪だったのがフォレスト・ウィテカー演じるソウ・ゲレラですよ。コイツはもう大嫌いでした…。さっさと死んでほしかったです。説明的なセリフが多いし、ダラダラ話すし、演出も感動を煽るようなもので、話を呑みこんでいるいる最中に感情を押しつけられるような不快感がありました。お涙頂戴シーンの劇伴は無駄に重々しくて湿っぽい感じだし…。基本的に音楽は無駄に長々と使いすぎだし過剰に感傷的な感じがしました。ウィテカー出演シーンはマジで見ているのが苦痛でしたよ。あってもいいけどせめてもうちょっと短縮してほしかった。フォレスト・ウィテカーが善人って…タイプキャストすぎだし。演技はべつに文句もないんですが、こういうキャラクターは苦手です。不必要にも思えました。

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戦争映画を意識したような見せ方だからこそ不満が大きいのかもしれません。浜辺での戦闘は『プライベート・ライアン』だし、空撮は『地獄の黙示録』でしょう。他にも参考にしていた戦争映画は多かったようです(『大列車作戦』など)。こういう名作を想起させるような画的なリアリティがあるにも関わらず肝心な死にざまがほとんど描かれないので物足りなさが半端なかったです。爆発に巻き込まれれた=死というのは理解できるしレイティングなんかもあってしょうがないとは思いますが、ちょっとガッカリでした…。

”感動げ”な音楽で雰囲気だけ盛り上げてるのがさらに腹立たしかったです。リアルな戦争映画を意識するのならドン引きするような過激さがもう少しあってもよかったような気がします。かなり中途半端に思えました。中東っぽい市街戦もSW世界の出来事とは思えなくて、町並みが変に現実世界とリンクしてしまっているためかストームトルーパー(相変わらず弱い)が爆発でバンバン吹っ飛ぶのも浜辺で倒れているのも逆に嘘臭さが際立って見えました。せめてバラバラに砕け散るとか中の人の肉片が飛び散るとかそういうのダメなのかなー(個人的にはそういうほうが好み)。戦場の泥臭さを派手な爆発で誤魔化しているような気がして、ちょっとノリきれなかったですねー。戦争映画を意識しまくっているだけにキレイに浜辺で寝転がってるトルーパーたちが不自然に浮いて見えてしまいました。

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文句ばかり書いちゃいましたが、空中戦(宇宙戦?)はSW史上一番かっこよかったと思います。本気で最高。ちょっと言葉で説明できそうにないんですが…とにかく興奮しました。Xウィング!Yウィング!TIEファイター!スター・デストロイヤー!もうテンション上がりっぱなし!こういうのを前半でも見せてほしかった!シールド上に撃墜された機体が横滑りするシーンなんかも最高だし!それからイオン魚雷も良かった!Uウイング(?)は初めて見ました!あと、散々言われてると思いますが、デス・スターが超デカい!とにかく巨大!視覚的な恐ろしさが強烈で、このへんはホントに全部最高!やっぱこれEP4大好きな人に向けて作られた映画だと思いますよ。

darsve

暗闇から現れるダースベイダーは最強すぎて笑う。

gyares

ギャレス・エドワーズの映画は、初監督作の『モンスターズ/地球外生命体』がすごく好きで、その後『ゴジラ』を観てガッカリし、今回も微妙な感想になりました。うーん、もう苦手かもしれない…。とくに今回の感動演出は吐き気が出るくらいイヤでした…。その際の劇伴も最悪だったし、「無音でいいのに…」と思う場面でクドクドしい音楽が流れていたりして、音楽はホントに好みじゃなかったです。「もしこれがジョン・ウィリアムズだったらなぁ」とか何回も考えちゃいました、どうしようもないんですけど…。

そんな感じで全体的にはあんまり面白くなかったです、すいません…。やっぱり前半の話のつまらなさが後を引いてしまい、終盤でなんとか盛り返したもののエンタメ映画としてはどうなんだろう?と思うし、個人的にも普通(以下かも)という印象です。細かい部分をオタク的に楽しむにはいいかもしれませんが、自分は気づけていない小ネタが多かったですし、なんとなく分かりづらかったような気もします。とりあえずもう一度見直したいですけど、いやー、でも、やっぱり無駄が多いっていうのか、長すぎましたよ!もっと削ってもよかったんじゃないか前半!

映像は序盤からめちゃくちゃかっこよかったんですよ、笑っちゃうくらい美しくて…圧倒されました。それだけに話の退屈さがもどかしくてしょうがないんです。良いところもあるし酷いところもいっぱいある、そんな映画だと思います。賛否両論な映画なんじゃないのかな…。「夢と希望に満ち溢れた明るいSFファンタジー」を期待していると、暗すぎてビックリするかもしれません。スピンオフだし、これくらいギャップがあっても問題ない、むしろこのほうが「俺たちのスターウォーズだ!」という意見もあるみたいで、どうなんでしょう…。映画としての出来は大絶賛するにはキビしいと思いましたよ。

K-2SO

K-2SOの最期は期待していただけにガッカリ…。泣けない!

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ターキン総督を演じたピーター・カッシング(1994年没)をCG技術で蘇生させたところには本気でビビりました。ここに関してはギャレスに「ありがとう」と叫びたい気分です。他にもR2-D2とC-3POのカメオ出演などもあり、レッドリーダーとゴールドリーダーの登場なんかはただただ嬉しかったです(正直これはまったく予想していませんでした)。

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最後にドニーさんですが、カッコイイっていうか…面白かったです。「我はフォースと共にあり、フォースは我と共にある」とブツブツ唱えながら歩くドニーさん。激戦のド真ん中に設置してあるマスタースイッチまでスタスタ歩いていくシーンの「感動して泣いてください」という意図は理解できますが、逆に爆笑シーンになっちゃってるのがスゴイ!!(誰かに怒られそうで怖いなー)そこまでは盲人なのに盲人っぽくなかったドニーさんが急に盲人っぽい手探りの歩きになっちゃうのがホントにおかしくて…しかしアッサリ死亡。もしかしてフォースに目覚めたということなんでしょうか!?難しかったなー。


おしまい



↑予告↓



観てる間ずっと眠たかったです。